首都圏で「英語の園」はいくつある?公的データで数えた結果は544件
近くにプリスクールが何園あるのかを、公的なデータだけで数えられるか試しました。東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の認可外保育施設3,533件のうち、名前や届出の記載に英語の手がかりがあるのは544件でした。ただしこの544件は候補で、英語で保育しているかどうかまでは公的データでは分かりません。
この記事の要点
- 首都圏4都県の認可外保育施設は3,533件(ベビーシッターを除く)
- 英語の手がかりがある候補は544件。東京354・神奈川97・千葉47・埼玉46
- 候補どまりなのは、公的統計に「英語で保育する施設」という区分がないため

数えたのは、こども家庭庁の「ここdeサーチ」
保育施設を調べるための公的なデータベースに、こども家庭庁の「子ども・子育て支援情報公表システム(ここdeサーチ)」があります。全国の施設情報をまとめてCSVでダウンロードでき、認可保育所とは別に、認可外保育施設のファイルが用意されています。
2026年8月3日にダウンロードし、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の認可外保育施設の分だけを取り出しました。プリスクールの多くは認可外保育施設として届け出ているためです。ファイルは都道府県のほか、指導監督の権限を持つ市や区の単位でも分かれていて、4都県で68本ありました。
ここdeサーチに載っているのは、市町村等で情報登録が行われた施設です。届出のある施設をすべて網羅していることは保証されていません。
首都圏4都県で3,533件
4都県の認可外ファイルから、ベビーシッター(居宅訪問型)のレコードを外して数えると3,533件でした。ベビーシッターを外したのは、施設としての住所や定員を持たず、園を探す文脈では別のものだからです。
| 都県 | 施設の数 | うち英語系の候補 |
|---|---|---|
| 東京都 | 1,753 | 354 |
| 神奈川県 | 842 | 97 |
| 埼玉県 | 488 | 46 |
| 千葉県 | 450 | 47 |
| 4都県計 | 3,533 | 544 |
この3,533件は施設の種類でさらに分かれていて、プリスクールが入るのは「その他の認可外保育施設」です。4都県に1,529件あります。
この区分が制度のなかでどういう位置にあるかは、別の記事にまとめています。
プリスクールは制度上どこに入るのか →
国の取りまとめ(2024年3月31日時点・ベビーシッターを含む届出ベース)とは基準日も対象もちがうため、そちらの件数とは一致しません。
英語の手がかりがあるのは544件
544件は、二つの経路で拾いました。ひとつは施設名です。インターナショナル、プリスクール、ナーサリー、English、バイリンガルといった語を名前に含む園が505件ありました。
もうひとつは届出の記載です。備考欄や職員配置の予定欄に、次のような記述が残っている園があります。名前だけでは拾えなかった39件がこちらで見つかり、合わせて544件になりました。こうした記載は、ここdeサーチの施設ページで誰でも見られます。
- 「認可外保育施設(英語プリスクール、キンダースクール)」
- 「外国人講師4名/バイリンガルスタッフ7名」
- 「英語講師3人」「英語専科1名」
39件のうち3件は、提携医療機関の名前や建物名に英語系の語が入っていただけのものでした(「千駄ヶ谷インターナショナルクリニック」「研究社英語センタービル」など)。中身は英語と関係ありません。
544件は候補であって、英語で保育している園の数ではありません。名前にナーサリーと入っていても英語を使わない園がありますし、和名のまま英語で保育している園は名前からは拾えません。1件ずつ園の公開情報を確かめる作業が、この先に残っています。
公的データで分かることと、分からないこと
数えているうちに、公的データの得意なところと苦手なところがはっきり分かれました。施設名・住所・電話番号・最寄り駅・平日の開所時間は97〜99%が埋まっています。地図の上に園を並べるだけなら、これで足ります。
一方、保育料が入力されている施設は半分前後、定員は6割ほどにとどまります。しかも都県で差が大きく、合計定員は東京都の44.8%に対して千葉県は82.0%と、倍近く開いています。
| 項目 | 東京都 | 神奈川県 | 埼玉県 | 千葉県 | 4都県計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 保育料(1歳・月極) | 56.1% | 65.4% | 50.8% | 46.4% | 56.4% |
| 合計定員 | 44.8% | 80.5% | 65.4% | 82.0% | 60.9% |
| 証明書交付年月日 | 35.8% | 77.2% | 59.0% | 89.1% | 55.7% |
入力するのは施設と自治体なので、都県差がどこから来るのかはこのデータからは分かりません。ただ、合計定員と指導監督基準適合証明書の交付日でみると、東京都がいちばん薄いという結果になりました。保育料は逆で、東京都の56.1%に対して千葉県は46.4%です。「東京だから情報が多い」とはかぎりません。
さらに、名前で拾った候補505件に絞ると、1歳の保育料の入力率は40.6%まで落ちます。少なくとも小さい年齢では、英語系の園の料金は公的データに載っていないことが多い、ということです。
入力されている分の金額そのものは、別の記事で集計しました。
首都圏のプリスクール、月いくら? →

いま自分の市区で調べるなら
ここdeサーチは誰でも使えます。トップページの説明のとおり、住んでいる地域や最寄り駅から施設を検索でき、結果には施設名・住所・種別が並びます。プリスクールの多くは認可外保育施設なので、種別が「認可外保育施設」のものを見ていくことになります。
施設ページで確かめられるのは、住所・電話番号・最寄り駅・平日の開所時間です。ここは先ほどのとおり97〜99%が埋まっています。定員と保育料も、入力されている園なら見られます。園のサイトを1件ずつ開く前に、通える範囲に何園あるかを把握するには、これで足ります。
園を選ぶときに、公的データが答えてくれないこと
そのうえで、園を選ぶときにいちばん知りたい次の3つには、そもそも入力する欄がありません。ここは公的データの外側にあります。
- 1日のうち、英語で過ごす時間がどれくらいあるか
- 送迎バスがあるか、どのエリアまで来るか
- 入園金や教材費まで含めた、1年目の総額
公的データだけでも園の一覧は作れます。けれどそれは住所と電話番号が並んだ一覧で、どこにしようか迷っている人の役には立ちません。決め手になるのは、公的データが持っていないほうの情報です。
えいごのね。では、この544件を出発点に、園の公開情報から料金・英語時間・送迎バスを1件ずつ確かめています。数字の出どころと、確かめた日付を園ごとに残す方針です。
園の一覧はまだ準備中ですが、何をどう載せるつもりかはこちらに書いています。
プリスクール図鑑 →
本記事の集計は、子ども・子育て支援情報公表システム(ここdeサーチ)で公開されている全国施設CSV(2026年8月3日取得)を、えいごのね編集部が加工して作成したものであり、国および独立行政法人福祉医療機構が作成したものではありません。
出典・参考
- こども家庭庁 子ども・子育て支援情報公表システム(ここdeサーチ)(2026年8月3日取得)/全国施設CSVをえいごのね編集部が加工・集計
- ここdeサーチ 利用規約(公共データ利用規約 第1.0版)(2026年8月3日閲覧)
- ここdeサーチ 公表されているデータについて(2026年8月3日閲覧)/掲載範囲は情報登録が行われた施設に限られる旨の記載
